氷帝ヒロインといつもの青学ヒロインが登場します。
シンデレラは眠れない*
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「俺の近くにいたのは樺地ですよ?たまたま通りかかってすぐ向こうに行っちゃいましたけど」
「樺地くん!?」
「…そういえば、そんな感じだったわね」
「わかったわ。ごめんね、鳳くん。邪魔しちゃったわね」
口々に言いながら運動部の女子生徒達はようやく鳳くんから離れると、スタンドからも消えて行った。
「…誰が樺地ですって…?」
さすがにあたしの顔もむすっとなり、隠れていたベンチの裏から立ち上がる。
「あ、すみません先輩。でも一番疑われない人物でしょう?」
悪びれもせず、にこやかに笑顔を浮かべて言いのける。
「…まぁ…ね」
不承不承でも認めざるを得ない。
そう、あたしは氷帝一デカい女。
この、男子テニス部で2番目に背の高い鳳くんとだってわずかしか変わらない。横を向けば目線がまともに合う。
…あたしは、あろうことか好きな男の身長を二人とも追い越してしまったのだ!
悲しい、悲しすぎる。小柄な相手の身長を追い越すならまだいい。でも、あの泣きボクロと伊達眼鏡は断じて小柄じゃない。男子の中でも高身長に入る。
(…男子は高校の方が伸びるって言うし25歳までは成長期だから、伸びてくれ!頼むからあたしを追い越して~)
悲痛な叫びを心で絶叫し、思わず握り拳をしてしまう。