今日もあたしは追い掛ける。あの二人を──。

泣きボクロと
伊達眼鏡を─。



あたしは氷帝学園の３年に在籍中の女子生徒…ちょっと腐ってるんだけどね。

まぁ、それは置いといて、軽く自己紹介らしきことをしてしまえば、名前は星野楓。
所属は新聞部で運動部担当…特に、ココが重要なんだけど男子テニス部の担当なのよ。
そして、この男子テニス部担当の係を我がものにするために、いかに悪どい手段を使ったか…てのも置いといて…。

要は、何を言いたいかってあたしは、あの二人…泣きボクロと伊達眼鏡の熱烈ファンなわけ。

かと言って、男子テニス部でマネは募集してないし、生徒会は伊達眼鏡はいないし、二人セットの場所で堂々と会えて、まったく怪しまれずにすむにはどうすべきか…散々考えた結論が、新聞部内男子テニス部担当…の肩書き。

新聞部の腕章つけてれば、カメラやマイク向けても二人とも嫌な顔しないもんね。
お陰で秘蔵の泣きボクロと伊達眼鏡コレクションが、あたしのアルバムの中に、日々増え続けていくわけ。

もちろんこっそり録音のラブボイスもね。

ああ…二人のせいで今夜も眠れない。