乾汁の効用~密やかな午後~
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「…何で俺達まで試合しなきゃならねぇんだ? 単なるデータ取りの貴様の趣味を満足させてやる気はねぇぜ」
フン、と鼻であしらうように手塚な跡部が乾に一瞥をくれた。
「手塚部長と跡部さんのコラボレーションってひと味違うって言うか、不気味っすね」
「ふふ、僕らほどの違和感はないだろうけどね」
まだいく分汗ばむ肌をタオルで押さえながら、不二が越前の隣りへ近づいた。
「…まったくだ」
言葉少なに跡部な手塚は同意すると、元に戻った不二と忍足の二人を視界に納めた。
「だが…試合をする明確な理由があるなら聞こう」
腕組みをした跡部な手塚は、わずかに横目を乾に向けると内に湧いた疑問を静かに尋ねた。
「勿論だ。理由はちゃんとある。不二と忍足、ちょっと来てくれないか」
「何やの」
やっと元に戻ったのだから、当初の目的通り七星と一緒に帰ろうと思って新たな画策を開始した忍足は、渋々乾に足を向けた。
「試合の経過から分析したところ…」
先ほどの二人からデータを取ったページを開けると、乾は集めた4人に解説を始めた。
しかし、自然と話を聞きたいテニス部員達も集まり、その場は臨時の野外ミーティングとなった。