乾汁の効用~密やかな午後~
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「ちゃ…ちゃうやろ! それのどこが俺やの! 明らかにキャラがちゃうやろ! 」
ムカつきながら不二を指差し、抗議をする。
あの、跡部の決めゼリフを発する自分…。
(我ながら寒いわ)
「そうだっけ? ゴメン、間違えちゃった」
肩をすくめて謝る不二な忍足の目が異様に笑っている。
「わざとやろ…不二」
いけすかんやっちゃ…と舌打ちしながら七星の手を引き、再び屋上の出口へと足早に向かう。
「それじゃ、下剋上するから」
「それもちゃう」
くるりと振り返ると、二人の後から歩いて来る忍足な不二をもう一度指差した。
(ろくでもないデータが流れとるな…)
1階へ向かう階段を降りながら、ため息混じりにひと息吐き、それでもふと思った。
(…もしかして俺の決めゼリフってないんとちゃう…? )
あの樺地ですら『ウス』という名ゼリフが…。
(いや…樺地の場合、あれが9割やから…)
などと他の氷帝レギュラーの言葉遣いをあれこれ思い巡らせているうちに、青学のコートに着いてしまった。
「不二と忍足の対決? 」
乾が屋上から戻り、急にネットを貼りコート整備を始めたため、ミーティング中だった青学テニス部レギュラー陣もコートに集まって来た。