乾汁の効用~密やかな午後~
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面白くなさそうな視線で忍足な不二を見る不二な忍足。
(ふむ…見た限り外見上は不二であり忍足ではあるが、どう見ても挙動不審者だな)
腕を組み片手を顎に添え、じっと二人を観察する乾が口を開く。
「不二」
「君だよ、不二くん」
にこにこと一見忍足が、不二のひじをつつく。
「は?何やの、不二はおま……」
にこやかに自分を見つめる自分な不二に言われ、大口を開けて抗議を仕掛けた姿勢で固まり、
「…えやないよな」
そう続けながら、不二な忍足はゆっくり口を戻し、どうにか顔の筋肉を動かし、似非(えせ)不二スマイルを作り上げ乾に体を向けた。
「お…ぼ、僕は不二やねん」
(…くく…)
(…違うと思いますけど…)
(君って実はかなり楽しませてくれる人だったんだね、フフ…)
「だーっ!もう、知っとってやっとるやろ乾! 」
おかしそうに忍び笑いする乾を見て、腹立ち紛れに乾に近づき噛みつく勢いで抗議する不二な忍足。
「はは、まぁな。しかし、実に興味深い。もっとしっかりとしたデータを取りたいんだが…いいかな。不二、忍足」
吠える不二な忍足になどまったくお構いなしに二人を見比べ、研究対象としての新たなる実験材料の登場に心を沸き立たせる乾。
いつにも増し、逆光眼鏡がよく反射する。