乾汁の効用~密やかな午後~
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「乾先輩いらっしゃいますか?」
いつもの自分よりは早足で、それでも普通の人よりは時間をかけて七星はやっとテニス部部室へと戻って来た。
「七星ちゃん!どこ行ってたんだよ~心配しちゃったじゃん」
菊丸がミーティング中にもかかわらず、椅子から勢いよく立ち上がると、すぐに扉を開けて立っている七星の元へ駆け寄った。
「菊丸、座れ」
「俺に用って…」
手塚と乾が同時に言うと、乾が席を立ちながら軽く手塚に手を上げ、『悪いな』と目線を送り七星の所へ近づいた。
「あの、乾汁のことでちょっと…」
「うん?」
さすがに忍足と不二の二人が入れ替わったとは、部員の前では言えないのでやや口ごもりながら告げる。
「俺は?七星ちゃん」
「菊丸は座れ」
七星と居たがる菊丸に、もう一度手塚が同じことを言った。