乾汁の効用~密やかな午後~
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(…えっ…じゃもし、さっきあたしがアレを飲んでたら…)
あたしが不二先輩になってた!?
それを想像したら…思わずニヤつきそうになって、慌てて両手で口を押さえた。
「フフ…どうしたの?七星ちゃん。何を考えたのかな?」
忍足さんの声で不二先輩が、あたしの想像を見透かしたかのように笑って言った。
「なっ、何でもありません!あたしっ、乾先輩を呼んで来ます!」
その場で踵(きびす)を返すと、あたしは早歩きで屋上から校舎一階へと急いで向かった。
「…残念だったな」
つぶやくように、不二が七星の出て行ったドアを見つめながら言った。
「…自分、七星ちゃんと入れ替わりたかったんか?」
忍足が、不二の気持ちを計り兼ねるようにやや眉根を寄せ、今は不二である自分の顔を、感慨を持って眺めた。
「最初からこうなるってわかってたら、強引にでもやってたな…」
「…自分…女装したいん…?」
言いながら忍足は、さり気に不二から一歩距離を置いた。