乾汁の効用~密やかな午後~
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「なっ…!?」
「え…?」
近づいて来た不二先輩の足が止まり、忍足さんも動きが止まった。
「…どないなっとん?自分、俺やん」
目を丸くしたまま不二先輩があたしの後ろの忍足さんを指差す。しつこいけど関西弁で。
「…確かに君が僕だね…けど…」
「けど…?なん?」
ゆっくりと忍足さんが不二先輩の前に立って、これもしつこいけど標準語で話しながら見下ろす。
「関西弁で喋るのやめてくれないかな。外見は僕なんだから」
「なっ…!仕方あらへんやん。関西人なんやし…つか、問題はそこやないやろ!入れ替わってんやで?自分と俺。大問題やん!もっと緊迫してや?これからどないすの?」
妙に落ち着いた忍足さんと、焦る不二先輩…。やっぱり変。
「あの…っ、もしかして原因は乾汁じゃないでしょうか?」
あたしも焦って二人に向かってそう言った。
「うん、そうだね。さっきの間接キスが効いちゃったみたいだね」
クスクスと、外見が忍足さんの不二先輩が楽しそうに笑う。