乾汁の効用~密やかな午後~
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「俺が飲むわ」
「え、ちょっ…」
忍足さんがそう言うと、不二先輩からボトルを取り上げるようにして一気に半分ほど乾汁をラッパ飲みしてしまった。
「あー…君と間接キスなの?困ったね」
でも先輩、全然困ってる風に見えない。むしろ楽しそう…?
「…うっ!…げッ…激マズやん…っ!ようもまぁこないにけったいなモン作るもんやわ…」
むせ返る忍足さんは手の甲で口を拭きながらボトルをじっと見つめて…そのまま動かなくなった。
「忍足さん…?」
あたしは、一応あたしを助けてくれた忍足さんが、いきなりストップモーションがかかったみたいに動きを止めてしまったので、どうしたんだろうと少し心配になり、そっと近づいて声をかけた。
「あの、忍足さん大丈夫ですか…?」
(やっぱり乾汁のせいかしら…急にあんなに飲むから…でも美味しいんだけどな)
と思いながら、あたしは背の高い忍足さんの顔をやや不安気に見上げた。