月光小夜曲*
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「…当たり前だ。高寺は俺の─」
「俺の?」
「─何の用だ。大体なぜ、高寺の番号を知っている?」
「ふん、はぐらかすか。まぁいい。その娘は、氷帝に必要になった。だから青学から貰い受ける。その連絡だ」
「何を言っているんだ?跡部、お前一個人で他校の生徒をどうこう出来るわけないだろう?」
「は!…甘いな、手塚。それが俺様には出来るのさ」
「何!?」
「ま、悪いようにはしねぇさ。手厚くもてなしてやるぜ。俺様流にな。体験入学とでも思えばいい。じゃ、よろしくな。青学の生徒会長さんよ」
「跡部!?」
話すだけ話すと、跡部さんは一方的に切ってしまったらしく、手塚先輩はあたしの携帯をたたむと、黙って返して来た。
「あ…あの、跡部さんは何て…?」
気になるので、遠慮しつつもあたしは、手塚先輩を見上げて聞いた。
「…奴は、お前が氷帝に必要だと言う。なぜだ…?跡部と何かあったのか?」
手塚先輩は、心配そうにあたしを見つめる。
「…それは…」
氷帝の体育祭に、あたしがはずみで出たことは、青学の人は誰も知らない…。
(あの星さえ取れば、もう日吉さんに追われなくて済む…ただそれだけで、必死だったのはホントだけど…)
これを最初から、手塚先輩に説明すべきかどうか、あたしはかなり躊躇した…。