水色の恋…白雪姫*
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「山吹の生徒、及びここへ足を運んでくれた紳士淑女に礼を言うぜ! 短い時間だが存分に楽しんでくれ」
跡部さんの一言で、館内に割れんばかりの拍手と喝采が充満した。
それを舞台袖で観られた私達はもう大興奮だ。
お陰でさっきまであったプレッシャーも飛び散ったみたい。
こんなに沢山のお客さんの前で演じられて本当によかった。
跡部さん達がお目当てだったとしても、私達の時もきちんと観てくれていた。それがとても嬉しい。
テニス部のダンスミュージック。
お兄ちゃん踊れたんだ、とちょっと驚き。
みんな素敵だった。本当に最高の文化祭になったと思う。
「ありがとう、七星さん」
拍手喝采で幕が下り、何度もアンコールが沸き起こる中、私は七星さんにお礼を言った。
「他校なのに跡部さんがこんなに協力してくれたのって、七星さんがいてくれたからだよ」
舞台の跡部さんは、お兄ちゃんとテニス部の人達とアンコールに応えてる。
お兄ちゃんも、何だかんだでいいノリしてると思う。
「そんなことないですよ。跡部さんはちゃんと人を見ると思います。渚さんが真剣にクラス劇のことを考えて、本当に一生懸命だったから協力したいって思うのは当たり前です」
七星さんこそ、そんなことは当たり前という顔で微笑んでくれた。
「さあ、今日の功労賞の姫君に花束贈呈だ!」
「……え?」
不意に跡部さんが舞台袖にいた私に手を差し伸べた。
そのとたんスポットライトが当たり、曲が流れてくる。
「え、え?」
「渚さん、受け取って」
そう七星さんに言われ、優しく背中を押されたけど、私の視界は花束を抱えた跡部さんでいっぱいだ。もう心臓が早鐘のように鳴り響き、足がもつれてどうやって跡部さんの前までたどり着けたのかもわからない。