水色の恋…白雪姫*
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「1番は何が貰えるんだ?」
「豪華賞品だよ。まだ誰も取ってないけどね~。跡部クンなら一発でしょ」
跡部の問におどけて答えたものの、言った通りだろうなと千石は思った。
「賞品はいらねぇ」
ボールの感触を確かめるように軽く幾度か弾ませると、跡部は挑戦的に千石を見た。
「え?」
「俺様は1番に当てる。そのたびに山吹の生徒を一人貰い受ける。いいな?」
言うが早いか跡部の手から離れたボールは、一直線に1番の的へと飛び去った。
「えっ!? ちょっ、跡部クン!?」
千石が驚く間もなく1番の紙と共に板が吹っ飛んだ。
「わぁ!! 力出しすぎです!」
慌ててボードを引き起こす壇と室町。
「悪いな」
と、口にはしたが、まったくそうは思っていない跡部が手近にいる女生徒に艶やかな笑顔を向けた。
「記念すべき一人目のお嬢さん。よかったら午後の演劇の出し物を、俺様と一緒に観てはくれねぇか?」
うやうやしく差し出された手に誘いの言葉、極上の微笑み。
「は、はい。喜んで……」
真っ赤に頬を染めた女生徒は、はにかみながらうつむいて答えた。
イチコロである。
周りが一瞬にして薔薇色になった、千石も山吹テニス部も生徒達も不二も思った。
ただ、手塚にまでそれが伝わったかは不明だ。