水色の恋…白雪姫*
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「せ…先輩…」
どっと恥ずかしさがあふれ出した。足元にしか視線のやり場がない。
「ふふ、場所変えようか。じゃあね」
にこやかにギャラリーと化した山吹中の女子生徒に笑顔を振りまくと、不二先輩はあたしの手を取ったまま足早にその場から離れた。
「で、さっきの続きだけど」
校庭のひと隅に着くと、先輩はそのまま話を続けた。
校庭はテントがたくさん出ていて、クラスの模擬店だろうか、焼き鳥や焼きそばの屋台から、案内所、休憩所と様々に並び、訪れた人達でにぎわっている。
「人はいるけど、みんな食べるのに夢中だしね、僕らに注目は集まらないよ」
楽しそうに先輩は笑った。
「あ…そうですね」
少しホッとした。
人のざわめきと、屋台から流れる香ばしい匂い。
でも、
「先輩…手…」
「ふふ」
ふふじゃありません、ふふじゃ。もう…。
「何が悔しいの?」
不二先輩、言うまで離してくれなさそう。
「…さっきのお友達の出た演劇なんですが、プログラムの一番て言うのもあったけど、お客さんが少なくて…」
渚さんが白雪姫を演るなら、満席で拍手を送りたい、と思ったのだ。