何も言えなくて…人魚姫の恋
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「いいじゃないの。クラスメイトのよしみってヤツで。出し物の打ち合わせもあるし、ウダウダ言わないの。行くわよ」
海堂の想いなどお構いなしに、藤田は強引に海堂を部室から引っ張り出し
「じゃあね、手塚先輩。これは貸しにしとくわ」
意味深に手塚に向けてニヤリと笑うと、軽く手を振った。
「……」
「何、手塚。彼女に何か頼んだの? 」
藤田の言葉に不二が興味を示し、手塚の表情を読み取ろうとじっと見つめた。
「いや…何も。大体海堂のクラスメイトに俺が関係あるはずない…」
わからない…という風に眉間に皺を寄せ、手塚の部誌を書いていた手も止まる。
「ふふ…きっと手塚の知らない水面下で、何かが動いたんだよ」
楽しげに不二が言うと、自分のテニスバッグを手に持った。