何も言えなくて…人魚姫の恋
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「貝殻ブラもいるんじゃないか?」
なぜか2枚のホタテ貝を、自分の胸に当てて乾が登場する。
(…どこから持って来たんだ?)
たじろぐ海堂。
「準備万端じゃないか、海堂。貝殻ブラに魚のシッポに…あ、ヅラはどうするんだ?」
菊丸が愉快でたまらない、という顔付きで海堂を見る。
「…俺は出ませんよ。部活優先で、テニス部の模擬店手伝いますからね」
そっけなく海堂も答える。
(こんなくだらねぇことでいちいち反応すんじゃねぇよ)
そう思った時、
「手なら充分足りてるから、クラスの方の手伝いして構わないよ?」
親切にも大石が余計なことを言う。
「…だってさ、海堂。よかったね。ついに主役じゃん。俺らも順番に海堂の舞台観に行くよん」
してやったり…と菊丸が大石の言葉を得てさらにニヤつく。
「…俺は絶対出ねぇ!」
完全に頭に来た海堂は、休憩も放り出して周りの先輩連中を睨みつけると
「越前、相手しろ!」
同じく休憩中だった、小生意気なルーキーに攻撃の矛先を向けた。
「へーへー」
まったく気のない返事でベンチから立ち上がるルーキーに、イラつきの拍車がかかる。