何も言えなくて…人魚姫の恋
空欄の場合は夢小説設定になります
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「はい、わかりました」
七星があっさりと承諾の返事をしたものだから、ロッカーの陰にいる男子部員達は大騒ぎだ。
「何で!? 七星ちゃんて今までOKするにしても、まず辞退してからだったよね?」
「やはり海堂と!? 」
「ありえね~つか考えたくねーよ」
「心境の変化かな」
「変化ならオレとして欲しいよーっ!」
「…どうでもいいっス」
狭いロッカールームに悲喜こもごものセリフが入り混じり、その中から越前リョーマがさっさと抜け出した。
「お先…」
ボソ…とつぶやくと海堂と七星の間に割って入り、コートに向かう。
「やる~おチビ。よし!オレも~。じゃ~海堂おっ先にーっ」
わざとらしく菊丸も二人の間を通り過ぎる。
「俺も」
「よっしゃあ」
次々とコートに出る部員達が、二人の間を割って通る。
(あいつら…)
一人青筋を立てる海堂に、クスクス笑う七星。
「じゃ、海堂先輩、あたしは図書室に用事がありますので、練習はそこから見てますね」
それだけ言うと七星は軽やかに身を翻し、校舎に戻って行った。