何も言えなくて…人魚姫の恋
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残りは…テニス部最大の難敵の棲息場所、3年6組。
あの、異様に勘の鋭い不二をどうやり過ごすか…、と6組の前のドアから、菊丸と話をしている不二を探る海堂。
しかし─
「海堂先輩!」
間の悪いことに、にこにこと微笑みながら七星が、こちらに向かって走って来る。
(ばっ…こっちに来るな、そこで止まれ…っ!)
と、思った時には、顔を上げ七星の姿を視認した不二が、既に行動に出ていた。
「どうしたの? 七星ちゃん」
にこやかな、いつもの笑顔を浮かべながら、不二が廊下に出て来た。
「不二先輩!?」
七星が足を止め、振り返る。
「七星ちゃんがいるの?」
菊丸まで飛び出て来た。
「これを学園祭実行委員に渡してくれませんか?」
海堂がズイ…と七星の前に立ちはだかると、手にしたプリントを不二に差し出した。
「…へぇ…海堂も実行委員だったんだ、知らなかったよ」
にこ…と笑ってプリントを受け取ると、不二はじっと海堂を見つめた。