何も言えなくて…人魚姫の恋
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「桃城、いるか?」
2年8組の教室を覗くと、窓際の机で友達と何かのゲームをしていた桃城が振り返る。
「何だよ、海堂。珍しいな」
笑いながら、入り口の海堂まで近寄ると、海堂が抱えたプリントに視線を落とした。
「学園祭実行委員に渡してくれ。ついでに今日の委員会は中止だと、伝えてくれ」
言いながら、さっき七星から取ったプリントを桃城に渡す。
「……あ、あぁ…」
受け取ったプリントをじっと見ながら
「海堂って…実行委員だっけ?」
納得しかねるようにチロ…と上目使いに海堂を探る。
「単なる臨時の手伝いだ。他意はねぇ。んじゃな」
それだけ言うと海堂は、さっさと2年8組を後にした。
「…ふぅん…」
まぁ、いいか…と桃城はクラスの学園祭実行委員にプリントを渡すと、何とはなしに気になったので、教室から廊下を覗いた。
「あーっっ!!」
桃城の視界に、海堂と並んで何やら楽しそうに話をしながら、上の階へ向かうために角を曲がる寸前の七星の姿が入った。