何も言えなくて…人魚姫の恋
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「あ、違いますよ。委員長が一人でやろうとしてたので、あたしが半分受け持ったんです。あたしは2年生が後半のクラスと、3年生の全クラスに配ります」
また無邪気に、にこりと微笑むと海堂を見上げた。
(そんな…顔で見るんじゃねぇよ…焦るだろ)
決まりが悪そうに、海堂もまた視線を逸らす。
(しかし…3年全クラスだと…?)
ピクリ…と海堂の眉が上がる。
1組に手塚、2組に大石、4組に河村、6組に不二に菊丸、11組に乾…と青学テニス部レギュラー陣がうようよいる。
しかも全員七星を狙っている…と言っても過言ではない。
そんなところを七星一人で巡回させたら…
(全員くっついて回るに決まってるぜ…)
面白くねぇ…と息を吐くと七星から一部プリントを取り上げ、
「お前はここにいろ。8組は俺が渡してやる」
「…? あ…はい。ありがとうございます…?」
七星は目をパチパチさせて、不思議そうに海堂を見上げたが、素直に任せて廊下で待つことにした。