シャッターチャンスは一度だけ*
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「先輩…?」
いつまでも、僕が何も言わずに見つめているだけだから、君は少し困ったように僕に呼び掛けた。
「ふふ…ごめんね。君に見つめられたかったんだ」
僕が、視線を外さずに言うと
「─え?…今のは、先輩の方があたしを見つめて…」
君がちょっと、戸惑って言う。
「君の視線を独占したいんだ」
僕は変わらず…君だけを見つめて微笑む…。
「…え…」
さすがに君も、恥ずかしくなったのか、下を向いてしまった。
ねぇ…君の頬をうっすらと染めているのは…夕陽だけ…?
少しは、僕の言葉に動揺してくれた…?
「せ…先輩、写真撮らなくていいんですか?夕焼けが綺麗ですよ」
話を逸らすつもりかな。…でも、ね。
「今日は七星ちゃんしか撮らないよ。夕焼けより君の方が綺麗だから…」
「………」
君の頬…僕の言葉でも染められた…?
「さぁ、この夕陽の中で七星ちゃんを撮らせてね。僕のシャッターメロディ、君に聴かせるから」
少し照れたような顔をしたけど、君は立ち上がると僕を見つめて微笑んだ…。
たった一度のシャッターチャンス─
その時君は、僕だけを見つめてくれた─
夕陽色の瞳の中に─
僕を閉じ込めた…。
fin.