シャッターチャンスは一度だけ*
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「いえ、デュースにもつれ込む前に、あたしが不二先輩を仕留めてれば、こんなことにはならなかったはずです」
…彼女は両手を力こぶしにして言った。
(僕を仕留める…)
凄いな。
ほんとにゾクゾクする殺し文句だね。
『つき合って下さい』
『少しでいいから、振り向いて下さい』
『ずっと好きでした』
『好きになって下さい』
『私を見て欲しいんです』
色々言われて来たけど…君が初めてだよ。
僕を振り向かせて、本気にさせた女の子は…。
「ここの風景を撮るんですか?」
君は、僕のカメラに目を留めると聞いて来た。
「…うん、ちょっと夕暮れを撮ろうかと思って」
『私を撮って下さい』
『カメラ持ってるの?写してー!』
僕の周りの女の子達は、皆撮られたがるのに、君は違うんだね。
「七星ちゃん、撮ろうか?」
僕は、カメラを彼女に向けた。
「え…?でも先輩は、人物撮らないんじゃないんですか?」
彼女は、ちょっと小首をかしげると、目をしばたいた。
「…え?…なぜそう思うの?誰かに聞いた?」
僕はカメラを降ろして、彼女を見つめた。