夏の幻*
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『誰かいるの?』
明るいトーンの声と一緒にドアが開いた。
『不二先ぱ…』
『七星ちゃん!?え…?どうして?』
不二先輩が、驚いた表情であたしを見つめる。
あたしも、来る人は手塚先輩だとばかり思っていたから、びっくりして不二先輩を凝視してしまった。
『七星ちゃん?ホントに一人でどうしたの?』
不二先輩がドアを閉めて、あたしに歩み寄る。
『あ…手塚先輩に呼ばれて…』
『手塚に…?じゃ無理かもね』
『…え?』
『さっき、生徒会の仕事で引っ張られて行く手塚を見たから』
くす…と不二先輩は、その光景を思い出したらしく、口許に手を添えて笑った。
『でも、よく入れたね。部室の鍵の場所知ってた?』
『…?開いてましたよ?』
『え…おかしいな。昨日かけ忘れたのかな…?』
『いえ、昼休みにここを出る時、手塚先輩はちゃんと鍵をかけましたよ?』
不二先輩が、ハッとしたようにあたしを見た。
『…昼休みも手塚といたの?』
不二先輩の目が薄く開いた。