夏の幻*
空欄の場合は夢小説設定になります
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
う…やっぱり…。
『…七星』
真横に立たれた。
ごまかしの利く相手じゃないし…。素直に謝ろう。
『しました。…ごめんなさい』
手塚先輩の顔は見ないでそう言った。
『なぜだ?俺は…お前が心配だから…』
『嫌だったから…』
『…え?』
『嫌だったんです。千石さんとも日吉さんとも…つき合うつもりはありませんから…テニスで決着をつけたんです』
手塚先輩は、日吉さんが学生証を届けに来たのを知っている。千石さんが、山吹との練習試合を申込んで来たのを知っている。
『…始めはリョーマくんがシングルで、一人ずつとやるはずでした。でもあたしのことだから…ダブルスに変更して貰ったんです。リョーマくんに落ち度はありません。あたしの勝手です』
ごめんなさい…と、あたしはもう一度手塚先輩に頭を下げたら…
『…なぜ俺に相談しない…』
目の前に手塚先輩の腕が見えた…と思ったら、ふわ…と抱きしめられた。
焦りながらも、あの…それは…話の流れでリョーマくんが『彼氏』なので…何て言えるはずもなく…頭の中で、必死にどうしよう…と考えていた。
抱きしめられたまま…。
そしてそのまま昼休み終了のチャイムを聴いた─