夏の幻*
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跡部さんは、直ぐに察してくれて携帯で連絡を取り始めた。…多分運転手さんと病院だ。
結局あたしはいつも、土壇場で跡部さんに頼ってしまう…。限界までやってしまう、自分が一番悪いんだけどね。
ちょっとため息。
「大丈夫か?七星」
あたしがリョーマくんの手を握る力が弱くなってきたから、リョーマくんも心配顔になる。
「ん…ちょっと、ヤバめかな。急ご。こんな衆人環視の中で倒れたくないから…」
「わかった」
リョーマくんも、急いであたしの体を支えながら手を引いてくれた。
必死に笑顔を作り千石さん、日吉さんと握手する。
千石さんが何か言っているけど、もうあたしは聞いていられない。
他の人にはわからないようにさりげなく…でもホントは震えながら片手を挙げ、跡部さんを呼んだ。
跡部さんもさりげなくコートに近づくと、
「悪いな、この後は俺様と約束してるんでね」
そう言うとまるでダンスに誘うように優雅にあたしの手を取り、軽やかにコートから連れ出してくれた。
「跡部さん凄い!あたし動いてないのに」
「あーん?俺様を何だと思ってる?俺様ならカカシとだってワルツを踊れるぜ」
愉快そうに跡部さんは笑った。