125キロの加速 ナツのオトメ3*
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続けて手塚先輩もあたしに気がついて、こちらに視線を向けた。
その顔は…『何をしている』…だ。
(はい、ごもっともです)
手塚先輩は、青学の部長さんだから、見学に来ている一個人のことでとやかくは言わない。
「よぉ、手塚、幸村。今日はお前らの試合、じっくり見させて貰うぜ。このまま関東大会の弾みになるしな」
くく…と笑いながら跡部さんはあたしの前に出ると、二人を見比べているみたいな感じで言った。
「忍足さん、ちょっと手を外して頂けませんか? あたし別な場所で見ますから」
「さよか。ほなら自分で出ればええやん。俺は腕をフェンスにかけてるだけやし、くぐれるやろ?」
にや~と忍足さんは目だけで笑うと、手を外そうともしない。
「…あ、そうですか。じゃ、失礼します」
あたしは、少々ムッ…としながらも、忍足さんの腕をくぐろうとしたら…
「きゃ…」
「残念やったな。気ぃ変わったわ」
忍足さんが言うのと同時に、あたしの首の前で腕が交差し、肩を抱きしめられた。
選手達はどんどんコートに入って行く。
入り口からは、丁度跡部さんの陰に隠れるけど、コートに入ってフェンスを見れば、忍足さんに張り付かれてジタバタしているあたしの姿は丸見えだ。