125キロの加速 ナツのオトメ3*
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「…忍足さん」
「ん~惜しいなぁ。名字やのうて、名前で呼んでくれへん? いつまでも他人みたいで嫌やしな」
忍足さんは、目隠しを外すとあたしの肩に両腕を回し、耳元に顔を寄せて言った。
(いつまでも他人でいたいんですけど…)
「ほなら、覚えてな。侑士や、侑士。言うてみてん?」
暑苦しいのに、にこにことひっついてくる。
「忍足さんの方が言いやすいんですけど、あたしは」
ため息と一緒に、そっけなく答える。
「くはは、振られてるぞ。侑士」
もう一人、低めのよく通る声が、からかうように近づいて来る。
「…お前に呼ばれても全然、嬉しないな。跡部」
忍足さんがやっと腕をほどくと、声の主 跡部さんを振り返った。あたしも振り返る。
当たり前なんだけど、私服なんだ…と思った。
「よう」
跡部さんが軽く片手を挙げる。
「こんにちは」
あたしもお辞儀をする。そう言えば跡部さんとは、合宿の時に偶然会ったんだっけな…。ふ…と八ヶ岳の風景が思い起こされる。
(二人揃って…偵察なのかな…? 立海大の次は氷帝と練習試合って言ってたものね…)
跡部さんに気を取られていると、反対側に、す…と人の気配を感じた。