125キロの加速 ナツのオトメ3*
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「…………」
そう来ましたか。そう言えば、あたしはまだ幸村さんにお返事…ってしていませんでしたよね。
(…何度も『好きです』と言われているのに…)
ビルから吹き込む生ぬるい風も、木陰の下では爽やかな風に変わる。
「そう…君には『好きか嫌いか』の強制的二択を迫ったことはあるけど…」
ふふ…と夢見心地のような…少し儚(はかな)い笑顔を浮かべる…。
(あたしの心…読んでるんですか? 幸村さん…)
あたしは、幸村さんの顔は見られず、うつむいたまま答えた。
「あの…それは、待って頂けませんか…?」
「いいよ」
(…え?)
即答で返って来たので、驚いて幸村さんに視線を預けてしまった。
幸村さんも、ゆっくりとあたしに視線を移す。
「不思議かな? だって君は断らずに『待って』と言ってくれた。それは少なくとも俺を嫌いではないということだし、可能性を考えてくれる…そういうことになるだろ?」
じ…っと穏やかな眼差しで見つめられると…鼓動が勝手に2割増し。
「あ…はい。そうなりますね」
しどろもどろで答えた。
「で、俺で何人目かな…?」