125キロの加速 ナツのオトメ3*
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「いえ!…あの、先輩はしつこいんじゃなくて…」
「怖い?」
あたしが答えに窮していると、先輩自身が笑顔のまま聞いた。
「……はい」
あたしは、聞き取れないほど小さな声で返事をした。
「…だよね。あんなことしちゃ、怖がられるか嫌われるか、どっちかだよ」
(え……)
先輩の答えは意外なものだった。
「反省してる。ちょっと焦ちゃった。君があまりに沢山の人に好かれてしまうから…早く僕だけのものにしなきゃ…って、行動に移しちゃったんだ」
ふふ…と先輩が微笑んだ。そして、じっとあたしを見つめると…
「でも…本気だよ? 本気で僕は…君のことが好きなんだ…」
「………」
あたしはまた、答えに詰まってしまった。
面と向かって言われると…どこを見ていいのかわからなくなる…。
「返事は急がないから…でも、なるだけ僕から離れないで…」
もうあんなことはしないから…と先輩は言った。
「不二、そろそろいいんじゃない?」
菊丸先輩が声をかけた時、あたしの手の中でさっき忍足さんから渡されたメモがカサリ…と微かに音を立てた。