125キロの加速 ナツのオトメ3*
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「跡部、ほなそろそろ行こか」
いつの間にかあたしから離れると、身軽に忍足さんは人波を迂回して、跡部さんの後ろから声をかけた。
「ああ、そうだな。じゃあな、青学のテニス部員と…」
「お姫様」
くく…と跡部さんの笑う声が聞こえた。
(…え…バレてた?)
あたしは焦って、不二先輩の背中からそっと、顔を出した。その時にはもう、氷帝テニス部員の人達も、人波に紛れていた。
でも二人…抜きん出て背の高い人が目立った。
ぼんやりとあたしは、その二人の頭を見送った。
「バレてたね。さすが跡部。インサイトで君を見抜いたのかな」
くす…と笑いながら不二先輩が振り向いた。
「あ、いえ…跡部さんなら別に構いませんから」
あたしはホッとしながら、不二先輩に言った。
「どうして跡部ならいいの?」
「え? あ、だって日吉さんみたいに、しつこくないですもの」
あたしは思ったように先輩に答えた。
「そう…じゃあ、僕は…? しつこい?」
不二先輩がいつもの笑顔であたしを見た。