125キロの加速 ナツのオトメ3*
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「跡部…」
手塚先輩も、意外なように跡部さんを見た。
「来てたのか…跡部」
「まぁな…。お前達との練習試合も近いし、気分転換だな」
くく…と跡部さんが笑う。
「僕の後ろへ」
不二先輩があたしの手を引くと、素早く先輩の背中にあたしを隠した。
「…いるよ、日吉」
先輩は背中越しに囁いた。
(え…?)
と思った時に、思い出した。不二先輩は、日吉さんがあたしの落とした学生証を、届けに来たのを知っている…。
「す…すみません…」
あたしも先輩に囁いた。
「まさか日吉も、君が僕らといるなんて思わないだろうから、うまくやりすごせるよ」
そう言って、先輩が注意を払ってくれている中、誰かがあたしの肩を指先で軽く触れた…。
(え…?)
あまりに微(かす)かに触れたので、気のせいかな…と思いながらも、ゆっくり振り向くと─
(お…!)
びっくりして、声を出しそうになったので、あわてて口を手で押さえた。
あたしを振り向かせた人…忍足さんも口元に指を1本立てると、ウィンクした。
そして何かメモ書きすると、紙を折りたたみ、素早くあたしに手渡した。