125キロの加速 ナツのオトメ3*
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「どうして…? 彼らと待ち合わせでもしてたの?」
後ろを向けないまま、あたしは答えた。
「いえ…本当に偶然に…花火を見ながら歩いてたら、柳さんにぶつかって…」
不意にあたしの胸の前で、不二先輩の腕が交差した。
「心配したよ…」
あたしのすぐ耳元で、ため息のような先輩の声が聴こえた…。
「ご…ごめんなさい…」
あたしは、焦りながら謝りの言葉を言った。
(怖いのに…ドキドキしちゃう…)
先輩の胸にあたしの背中がぴったり合わさって…背中越しに先輩の鼓動が伝わる…。
「好きだよ…」
もう一度、耳元に先輩の声を感じた…。ドキリ…として先輩が選んだ水風船が、指の先で揺れた…。
ドキドキするだけで、何て答えればいいのか、わからないでいるうちに、不二先輩の腕がほどけた…。
「不二は? 何か買う?」
カキ氷を忙しそうに口に運びながら、菊丸先輩が近づいて来た。
「そうだね…ホットドッグにマスタードを盛り合わせようかな」
「不二のは、マスタードドッグだよね~」
菊丸先輩が笑う。
「英二もカキ氷に辛子入れる?」
「入れにゃい!」
スプーンを口にくわえたまま菊丸先輩は、首を勢いよく左右に振った。