125キロの加速 ナツのオトメ3*
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越前は走りながら、携帯を手にした。
(…つながらねぇ…)
あきらめて携帯をたたむと、ポケットにしまった。
(ついさっきまで、不二先輩の隣にいた…ついさっき…花火が上がった)
また花火が打ち上がった。
越前も見上げる。
しかし、この辺りは木の葉が茂って花火はよく見えない。にや…と口許がゆるんだ。
(アホの行動パターン。アホ面で花火を見ながら、もっとよく見える所へ移動する…だ)
上空の様子を見ながら、越前は通行止めになっている道路を、人波を縫いながらひた走った。
やがて木が途切れ、広い大きな公園に出た。花火が正面から上がるのが見える。無論人混みも尋常じゃない。
あらかじめ席取りをしていた人達が、シートを広げ、思い思いに花火を楽しんでいる。
そのシートの一画でやけに目立つグループがいた。赤い髪に、銀の髪、独特のイントネーション…。
「これも食べんしゃい。遠慮はいらんぜよ」
見覚えのある浴衣が、そのシートに収まっていた。
「七星、予約席があったのか?」
シートに近づくと、越前は七星の後ろから声をかけた。