125キロの加速 ナツのオトメ3*
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「声、かけないんすか?」
花火の音に紛れながら、切原赤也が丸井ブン太に聞いた。
「今は無理だろぃ?幸村がべったりだからな。せいぜい挨拶程度さ」
自分の気持ちのように、ガムを膨らませると、丸井は言った。
思いがけずに逢えた。しかも普段なら、絶対見られない浴衣だ。おまけにいつもの数倍も可愛い…。
花火を見る振りをしては、チラチラと七星を見る丸井。
(じれってーなー。何でサッサと横取りしねーんだろ)
そう思うと、切原は丸井と七星の二人にいささか鋭い視線を投げた。
(…赤也が七星さんを睨んでいる…?いや、違うな…あれは好奇心だ)
柳が部員達を観察していると、切原の視線に気がついた。
(面白いな…彼女に興味を持たないのは、現時点でジャッカルくらいかな…)
今まで俺達テニス部員の視線を、ただ一人でここまで集めた女子はいただろうか…。
しかも本人は気づいていない…。相当鈍いな…。
七星を分析しながら、実は誰よりも柳自身が、熱い視線を送っていた。