125キロの加速 ナツのオトメ3*
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一年振りに履いた下駄の音が、カラコロと道路に響く。それが耳に心地いい。
その音がこれから見る屋台や花火へとつながり期待もこもり、自然に顔がほころぶ。
夕暮れにはまだ早いけど、屋台の準備は着々と出来ている。
こんな風景を見るのも好き。早い所はもう売り始めてる。
「何 にやにやしてんだよ」
隣を歩くリョーマくんがあたしの顔を見て言う。
「え?そんなに、にやにやしてる?」
「してる」
「だって、楽しみなんだもん。お祭り大好き」
「ふぅん」
(あ…その顔は、ガキっぽいって思ったでしょ。いいですよーだ。あたしはまだ子供ですもん)
開き直ってやる。心の中でリョーマくんに『べーっ』とする。
「…でも、お前浴衣は似合うんだな…それ…可愛いよ」
(─え?)
リョーマくんが、視線を外してポソリ…と言った。
「ホント?ありがとう、リョーマくん」
あたしは、べーっからにっこりに変えて、リョーマくんに言った。
「……」
リョーマくんが、さらに視線を逸らすと、早足になった。
「待ってよ」
カラコロと下駄を鳴らして、リョーマくんに追い付く。
「あれ?おちび、あっ七星ちゃんだ~!」
振り返ると、青学テニス部の人達がいた。