125キロの加速 ナツのオトメ2*
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「手塚…先輩が呼ぶので」
「ふぅん、手塚の所には行くんだ」
少し…笑顔が薄くなる…。
「あの…」
あたしはどうしよう…と焦った。
「いいよ、行っといで」
意外なほどあっさりと不二先輩が、あたしの手を離した。
(……え)
あたしは…何で?…て言う顔をしてしまった。もっとしつこく絡まれるかと思ったから…。
「今だけだよ。こんな狭いバスの中で、君が隠れるわけないしね」
先輩は目を閉じると、腕組みをした。
あたしは、逃げるようにして先輩から離れた。
「…どうした? 誰と話してた…?」
手塚先輩の所に到着すると、すぐ聞かれた。
「不二先輩です」
「不二か…まぁいい。座れ」
手塚先輩は、空いている自分の隣の席を指差した。
あたしが先輩に、言われるまま隣に腰を下ろすと、すぐ手を握りしめられた…。
「…さっきの幸村の話…本当なのか…」
先輩は、じい…っと見つめる…。
あたしは、ぐるぐると回る思考を必死につないだ。
「……本当です」
あたしは、仁王さんの意見に従った。
手塚先輩が、あたしの手をさらに強く握った。
「…俺は…あきらめないといけないのか…?」
手塚先輩は、前を見たままつぶやいた。