125キロの加速 ナツのオトメ2*
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「立海大テニス部3年の柳蓮二だ。俺の方はあの時、遊園地で君を見ているんだよ」
ふふ…と軽く柳さんは微笑んだ。
(立海大…)
「そ…そうだったんですか。 あ…でも、ありがとうございます。助かりました」
幸村さんと同じ学校…ということで、あたしはわけもなくドギマギしつつも、柳さんに深く頭を下げてお礼を言った。
「日吉が苦手なのか?」
柳さんが、ちょっと首をかしげるように聞いてきた。
「え…え、まぁ…苦手になりますね」
あたしは苦笑いしながら答えた。
「ほう…真田には手厳しいのに?」
おかしそうに言う。
「…え?あ…将棋ですか? あれは…真田さんの打ち方が素直だからですよ。あたしに勝ちたいなら、もっと策を練らないと…」
真田さんを思い出してあたしも笑った。
「ふぅん…。そうなんだ」
少し感心したように言うと
「じゃ…多分、そのうちまた会うだろうから、今日はこれで」
軽く会釈をすると、柳さんは戻って行った。
「ありがとうございました」
あたしはもう一度、柳さんに頭を下げてから、思いきり自転車のペダルを踏んだ。
「ねぇねぇ、越前くんって、彼女はまだいないんでしょう?」
「…何でそんなこと聞くんスか?」
テニスに来ていた、天文同好会の先輩女子に捕まり、越前リョーマはちょっと憮然としていた。
(何であのアホは来ないんだよ)
「ん~ちょっと…ね」
ニコニコしながら、越前を見る先輩女子の二人。
「…いるよ。彼女ならちゃんといますんで、何か企んでるんなら、勘弁願います。先輩方」
ニヤ…と帽子の下から笑い
「じゃ、先輩方俺はこれで」
と言うと、さっさとテニスコートを後にした。
「あら…いたんだ、越前くん」
「意外ね~。じゃ、どうする?」
「ん~、これ以上はお節介じゃない?」
「そうだね」
「何がお節介なの?」
先ほどの越前との会話から小耳にはさんでいた不二は、少しの好奇心を持ち二人に近づいた。
「不二くん!」
「うちの1年の七星ちゃんのことよ」
「七星ちゃん?」
不二は七星の名が出て来たので、探りを入れようと、にこやかに対応した。
「うん、同じ1年同士なら花火大会の時、和気あいあいと出来るかな…って思って、越前くんに七星ちゃんを、お願いしようと思ったのよ」
「そうなんだ。ふふ…君達って、後輩思いで優しいんだね」
「や~ん、不二くんたら」