125キロの加速 ナツのオトメ2*
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「───!」
もうダメ…と思った時、不意に先輩が体を起こしてあたしの腕を引っ張り上げると、あたしの体もベッドから起こした。
「誰か来るから、ちゃんとして」
言われて、部屋に近づく足音に気がついた。
そして、ノックの音と共にドアが開くと、菊丸先輩が顔を覗かせた。
「七星ちゃ~ん、もしかして不二…あ、やっぱ居た。手塚が呼んでるよん」
「ほんと?ありがと、すぐ行くよ」
いつもの『不二スマイル』で先輩は平然と答えた。
「七星ちゃん、調子どう?」
菊丸先輩が笑顔で聞いてくる。
「あ、もう大丈夫です」
必死に笑顔を作り、あたしも答える。
「じゃあさ、帰りのバス、俺の隣に…」
「だーめ。七星ちゃんは、僕の隣」
にこっ…と笑って菊丸先輩を見る不二先輩。
「ちぇ~、ずるいぞ不二。七星ちゃんを最初に発見したからって、役得すぎるぞ~」
菊丸先輩は、ちょっとふくれて不二先輩に抗議する。
「まぁ、いいじゃない。そら手塚が呼んでるんでしょ?行こ」
菊丸先輩を部屋から押し出しながら、ドア越しに振り返ると
「じゃ、またね。七星ちゃん」
不二先輩は、目を開いて笑うと言った。