125キロの加速 ナツのオトメ2*
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「いえ、だって先輩が真っ先にあたしを見つけてくれたって聞きましたもの。あんな…見つかりにくい木の陰にいたのに…」
あの日…とにかく少しでも濡れないように…って這うようにしてすがりついた木の陰…。
あたしは、意識が途切れる寸前の光景を思い出していた。
「だから、ちゃんとお礼させて下さいね」
あたしは不二先輩に、にっこりと笑顔を見せた。
「…そんなに僕にお礼したい?」
不二先輩も、いつもの笑顔で聞く。
「はい。もちろんです。あたしに出来ることなら…」
「じゃあ、キスさせてくれる?」
「…はい?」
「キスさせて」
「…え…と…」
「お礼したいんでしょ?」
「それは…はい」
「君からのお礼、僕はキスが欲しいんだけど」
同じ笑顔で先輩が言う。
部屋のベッドに並んで腰をかけていたんだけど、間合いがどんどん詰まってくる。
「あの…何で…?」
「手塚とはしたでしょ?」
「…は?」
「罰ゲーム」
「…あれは…おでこにです…国光さんはおでこにしかしてません…」
あたしはベッドの端まで来てしまった。
後は立ち上がるしかない。
「へぇ…名前で呼ぶんだ、手塚のこと」
もう先輩は笑っていなかった。