125キロの加速 ナツのオトメ2*
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(午前中は、立海大の練習を見ているはずだよね。それならこの道を行く…)
どこかで雨宿りをしていてくれれば…と思いながらも不二は一抹の不安を抱えて、ひたすら七星を捜した。
雨脚が強さを増す。
霧が立ち込め視界が煙る…。
条件がどんどん悪くなる。
雨の音で、みんなの七星を呼ぶ声もかき消される。
木の陰ひとつひとつにも、注意を払いながら捜し続けた不二の目に、完全に倒れ込んで動かない七星の姿が映ったのはどれくらい経ってからだろうか。
「七星ちゃん!」
見つけた喜びよりも、倒れている姿に不安が広がる。
「七星ちゃん!」
急いで駆け寄り、叫んで抱き起こす。
(凄い熱だ!)
叩きつける雨にぐっしょりと濡れ、冷えきった体に不釣り合いなほどの熱い肌…。息も浅く荒い…。
(まずいな…!)
不二は自分の携帯を取り出すと連絡を入れた。
「手塚? 不二だけど…うん、見つけた。でも雨に打たれて凄い熱なんだ。そう、車呼んで。すぐ病院行こう。うん…うん、そう。よろしく」
携帯を切ると不二は、腕の中で息も絶え絶えな七星を抱きしめた…。