125キロの加速 ナツのオトメ1*
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(あ…リョーマくんだ…)
と…思った瞬間、昨夜頬にキスされたことを思い出し、恥ずかしさのあまり、あわてて首を引っ込めてしまった。
(あれ…七星の奴…何やってんだ…)
自分と視線が合ったとたん頭を引っ込められたので、やや面白くない…と感じたリョーマだった。
「どうかした?」
七星に負担をかけないように、にこやかに近づく不二。
「あ…あの」
(どうしよう…。本当は手塚先輩に聞くつもりだったんだけど…急にあんなことされたら…しばらく話も出来ないし…)
思い出すと、頬が熱くなり思わず両手で押さえてしまう。
(あ~もう、昨日から一生分の恥ずかしさが集中してるみたいで…どうすればいいんだろう…)
「…手塚のこと?」
顔を赤くして思い悩む七星を見て、不二は単刀直入に聞いた。
「え…ちっ…違います…。そりゃ…先輩のことは…びっくりしましたけど…た…多分あの場の雰囲気とノリで…先輩の冗談だと思います…」
あたしは焦って思いついたことを言った。
(七星ちゃん…手塚は冗談で行動しないよ…)
不二はそう思ったが口には出さなかった。
「…実は手塚先輩に聞きたいことがあったんです…」
ポソ…とあたしは屋上の床を見つめながらつぶやいた。
「僕じゃダメかな?手塚の代わりの相談くらいは、出来ると思うよ?」
努めて穏やかに微笑み、七星を見た。
その言葉につられるようにあたしも不二先輩を見た。
(不二先輩だって、青学のテニス部員だし…立海大の幸村さん達を知ってたんだから…千石さんも知ってるわよね…)
「あの…立海大…って強いんですか?」
「…え?」
思いもよらぬ質問をされ、いささか面食らう不二。
「そりゃ、関東大会の常勝校だし全国大会も二連覇してるし、強豪中の強豪だよ立海は…」
「ええっ!? そんなに…」
(強いとこだったの?まずい、ヤバい…幸村さんにメールしないと…立海大がケンカ売りに来る~)
おたおたしているあたしを見て先輩が
「立海大がどうしたの? まさかあの後で何かされたんじゃ…?」
心配そうに聞いてきた。
「いえそうじゃなくて…もし…立海大がケンカ売りに来たら…青学テニス部ってどうなりますか…?」
あたしは、チラ…と上目遣いで不二先輩に聞いた。
「立海大がケンカ…? 練習試合…ってことかな?」
「…あ、多分それです」
あたしはあわてて訂正した。