125キロの加速 ナツのオトメ1*
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くすくすと不二先輩は笑うと
「じゃあ 僕とつき合わない?」
といつもの笑顔に戻って言った。
「あ、いいですよ。どこに行きましょうか?不二先輩は、食べ歩きなんてしたりします?」
あたしは、たこ焼きやお好み焼きなんかを色々と想像しながら言った。
不二先輩は、一瞬『え?』と言う顔をしたけど、なぜかすぐ笑いだして
「ちょっと…違うんだけどね」
と、おかしそうに言った。
「…え?あたし…何か変なこと言いました?」
「うん? いいの、いいの。七星ちゃんらしくて。予測不可能なところがね」
と言うと、また先輩はくすくすと笑う。
「じゃ、定番だけど次の休みに遊園地にでも行ってみない?」
「はい」
先輩が行き場所を決めてくれたので、あたしは遊園地なら楽しいと思って同意した。
(ふふ…この分じゃ僕とデート…だなんて全然気がついてないだろうな。口止めして、越前に知られないようにするか…成り行きに任せるか。…そうか、今は手塚の方がショックを受けるのかな…?)
…何だか先輩は、愉しそうに色々考えているみたい。
でも、あたしが先輩を見つめたせいか
「あ、ごめんね、待ち合わせは何時がいいかな?」
ハッとしたみたいに聞いてきた。
「…そうですね…」
あたしと先輩は、次の休みに会うために、時間と場所を決めた。
「じゃ帰ろうか?送るよ」
「あ、はい。すみません」
自然と不二先輩と帰ることになり、一緒に並んで屋上からの階段を降り始めた。
取り留めのない話をしながらすぐ下の階に着いた時、そこであたし達を待っていたかのように、手塚先輩が立っていた。
「あれ?手塚いたの?」
不二先輩が、手塚先輩に声をかける。
「…帰ろうとしたら、上からお前の声がしたんで、待っていたんだ」
「ふふ…七星ちゃんも一緒だから、驚いた?」
「いや 別に…」
わずかに手塚が視線を逸らした。
(ふふ…動揺してるね、手塚。本当に君にしては珍しいよ)
「それなら、手塚先輩も一緒に帰りませんか?」
…ほとんど皆帰ったはずだし、それなら見られて噂になる…なんてことないよね…?
あたしは少し心配したけど、大丈夫…と思うようにして手塚先輩も誘った。
手塚先輩は、なぜか『え?』…て言う顔をしたけど、すぐに
「ああ、お前がいいなら…」
と、あたしに笑いかけてくれたけど、不二先輩の方も『えっ…?』と言う顔を一瞬してから、すぐいつもの笑顔に戻り
「そう…じゃ3人で帰ろうか」
と言った。