125キロの加速 ナツのオトメ2*
空欄の場合は夢小説設定になります
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「七星ちゃん、来ないね」
菊丸が何度もコートの入り口に視線を送る。
「………」
手塚は不安になる。
昨夜の罰ゲーム…。
本当は…『本当のキス』を七星にしようとした。
でもあんなにギュッ…と目をつぶり、身を固くする七星には、額にするのが精一杯だった…。
(俺が嫌で来ないのだろうか…)
自然にため息が出る。
雨が降り出した。
「各自片づけ解散!」
号令を飛ばす。
「うわ~本格的に降って来たね~」
宿舎に入り髪の雫をタオルで拭きながら、菊丸が言った。
「ほんとだね」
不二も窓の外を見る。
しのつく雨で景色も煙る。
「────」
「───」
「────」
(…何だ? 誰かを呼んでるのかな…? 声が聞こえる…)
不二が確かめようと、外へ出るとそれは、はっきりと聞こえた。
「七星ちゃーんっ!」
「いたかっ!?」
「いないよ!」
「どっちへ探しに行ったんだ!」
「わかんない! 探しに行くしか聞いてないから…」
「どうかしたの?」
不二があわてて、天文同好会のメンバーに走り寄る。