125キロの加速 ナツのオトメ2*
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幸村さんの微笑みに押されて、コートに出た。
「幸村が打ってる…」
「久し振りにあいつのテニスが見られるな」
「彼女…筋は良さそうですね」
「ああ、実に綺麗に打ち返すのう」
「…スピード上がってきてますよね…?」
「幸村…わざとか?…そんな球打ったら返せ…」
「…追いつきますね」
「いや、彼女読んでる。幸村の打つ先に動いてる」
「…なぜ返せるんじゃ?」
「…始まってから、一度も落としてないっすよ」
「………」
最後にゆるいボールが返って来たので、あたしは打ち返さず、ラケット面で2~3回弾ませると、手のひらで受け止めた。
「目は覚めたかな?」
くすくすと笑いながら、幸村さんは言った。
「はい、お陰さまで」
あたしも笑って答えた。
「凄いのう、お前さんは」
仁王さんが、タオルと飲み物を渡してくれた。
「…え? 何がですか?」
「あの幸村と対等に渡り合うなんて、ただ者じゃないな」
柳さんまで近づいて来て言う。
「ただボール打ってただけですよ? 別に凄くないです」
あたしはタオルで汗を押さえながら言った。
「途中からスピード上がってましたよ。普通気がつきます」
柳生さんも言う。