125キロの加速 ナツのオトメ1*
空欄の場合は夢小説設定になります
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ふぅ…」
不二が離れたとたん、どっと緊張がほぐれた気がして、知らずに大きく息を吐いた。
「どうした越前。たるんでいるように見えるぞ」
今度は手塚が、腕組みしたままリョーマの後ろに立ち、ボールを打ち合う不二や菊丸達の姿を見ながら言った。
「ちょっと暑いからっス…」
いつもの調子でポソっと答える。
「…そうか。油断大敵だからな。暑い、寒いに惑わされるなよ」
手塚の声をぼんやり聞き流し、ギャラリーに目をやると…
(─あれ?)
七星がいない…。
(─ちっ…帰るなら帰るって言えよな…)
…と思ったが、フェンスの向こうとこちら…接点は何もない。
(何か連絡方法…考えた方がいいか…)
「─!?」
(…何で俺がそんなこと考えなきゃいけないんだ?)
「越前!」
「うぃっス」
手塚に呼ばれ、コートへ向かう。もうギャラリーには目もくれず─。
「はぁ…」
だいぶ帰りが遅くなってしまったけど、随分と日が延びた。時間の割にまだ明るい。
うっすらと暮色に変わりつつある空を見上げて、あたしはそう思った。
「テニス部の練習…結局、全然見られなかったな…」