125キロの加速 ハルのオトメ*
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(…え? え? 何?)
あたし今、自分でもわかるくらい間の抜けた顔してる…。
「ホント…アホが一番合うよね」
ふぅ…とリョーマくんがため息を吐くと
「名前、あんたの。聴こえちゃったし仕方ないから呼んであげる。─七星でいい?」
ドキン…とした。
「う…うん」
(いきなりリョーマくんを見るのが照れくさくなった気がする…)
「…マラソン見学してたって聞こえたけど、具合でも悪かった?」
チラ…とリョーマくんがあたしを見た。
「う…ううん。そうじゃなくて、あたし…走れないから…」
「…え?」
驚いた顔でまじまじとリョーマくんがあたしを見直した。
「…て、2度目にぶつかった時、あんなに速く俺に追いついたじゃない?」
納得できない…という顔であたしの前に回り込むように近づいて話してくる。
「あれは…20~30mだもの。あたしは…50mくらいしか走れないの。それ以上走ろうとすると足がもつれて転んじゃうの。一年前交通事故に遭って、ちょっと筋肉や筋を悪く痛めてしまったんですって…」
さすがにリョーマくんに見つめられたまま話せないから、あたしは視線を精一杯自分の足元に落として言った。
「そ…そう…それは…」
焦ってリョーマくんも、口ごもりながらあたしから視線を逸らしたのがわかった。