125キロの加速 ナツのオトメ5
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「え、と」
今の言い回しだとあたしを誘ってるわけじゃない?
「出掛けてたほうが身のためだね」
「……?」
「割と遠くがいいかも」
ますますわからない。
「その日練習試合なんだ」
「……あの」
えーと、それってもしや。
「山吹とルドルフ」
ありがとう、リョーマくん!
言う通りにあたし出掛ける! 出掛けさせて頂きます。可能な限り遠くへ行ってきます!
気がつけばリョーマくんの手をガッチリと握って、満面の笑みを浮かべていたみたいだ。リョーマくんが引き気味になってた。
せっかくの夏休みは楽しく有意義に過ごしたい。
悪いとは思うけれど、千石さんや観月さんたちにこれ以上振り回されたくはない。
「さて、どうしようかな」
帰宅したあたしはスケジュール帳とお小遣い帳を横に、テーマパークや映画情報を集め始めた。
幸いな事に、全国大会間際はテニス部の人たちもトレーニング強化するみたいで、他校との練習試合は7月後半から8月の頭に限定で入れていると聞いた。
「山吹とルドルフも一日空けて続いてるから……」
あれこれ検索してどうせなら春菜と遊びに行こうかなと考え始めたところで
「七星、九州行かない?」
と、いきなりドアを開けて入って来た母に誘われた。
「え、はい?」
なんで九州?
「お父さんがね、今九州にいるの!」
「へ?」
あれ? お父さんて北海道に出張って言ってなかった?
「それがね、九州に出張していた部下の人が体調崩してしまって、急遽お父さんがカバーしに北海道から九州に飛んだんですって」
あらら……。北海道は別な人が引き継いだらしい。