125キロの加速 ナツのオトメ5
空欄の場合は夢小説設定になります
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
来たのはメールが三通。
手塚先輩、不二先輩、そしてリョーマくん。
どうやら青学のテニス部は、あれからボーリング場へ移動し祝勝会をしているらしい。
《時間があるなら来てみるといい》
《よければどうかな? 出来れば君と一緒にいたいんだ》
《どうせ暇でしょ? 来れば?》
三者三様に誘われたけど……。
テニス部の祝勝会に、何の関係もない部外者が顔を出すって、ちょっと変だ。
それに、と右手に提げた紙袋を持ち上げる。
(これ、どうにかしないと……)
ため息をつくと、三人にそれぞれ『母と買い物に行くので』と、さっき友達に伝えた言葉をそのまま送信した。
でもボーリングって、手塚先輩は跡部さんとの熱戦で、肩や腕をかなり痛めてしまったと思うんだけど大丈夫なんだろうかと、ふと心配になった。
「お前……」
「跡部さん?」
手塚先輩の事を考えつつも、当面の問題である紙袋をどうしようかと真面目に悩み始めた時、その解決策の大元である『氷帝』の跡部さんがなぜか目の前にいた。
「え、あれ? 氷帝ってもう帰られたんじゃ……」
「ああ、ジローの奴が忘れ物したらしくてよ、確かめに来たんだ」
「忘れ物?」
「ああ、立海の丸井に渡すんだと朝から張り切っていやがったくせに、居眠りしてる間に立海は帰っちまって、樺地にかつがれたまんま忘れちまったんだとよ」
と、跡部さんは呆れたように言うけれど、少し笑っている。
「で、お前は何をしている?」
そう聞かれ、あたしはあの紙袋をもう一度持ち上げた。
「もしかしてこれですか?」
跡部さんは怪訝そうに眉を寄せると、紙袋を手に取り印刷された店名のロゴをじっと見つめる。
「なぜこれをお前が?」
あたしはスタッフの人から預かった経緯を説明した。