125キロの加速 ナツのオトメ5
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「やりぃ! それなら俺達と一緒に観戦するといいぜ!」
丸井が嬉しそうに両手で握りこぶしを作った。
他のメンバーも同様に喜んでいる。
しかし、と柳は思う。
ゲーム開始時に七星がいた場所。友人と並んで応援するはずだった席がポツリと空いている。
そして青学側のベンチ。ちょっとすねたように座る越前リョーマ。チームメイトの試合を観てはいるが、時折その空いた席を眺めてはため息をつく。
自分の独断で彼女を精市の元へ送りはしたが、この先は彼女の意志を尊重しよう。
それが今日の彼女への恩であり礼だ、と柳はあらゆる思考から弾き出した。
《河村と樺地のノーゲームは、パワー対決が相討ちとなり、河村も限界、樺地も打てなくなり両者共棄権となったわけだ》
《そうだったんですか、何があったのか心配しましたが、これでわかりました、ありがとうございます》
七星からのメールに、柳の口元が自然とほころんだ。
《ちなみにシングルス2が今終わった。不二対芥川で6ー1で不二の勝ちだ》
《ほんとですか? よかった~! これで次の試合、青学が勝てばいいんですよね!?》
《そうだ。次は手塚と跡部だ。観たければ急げよ?》
《わわ! 急ぎます! ありがとうございます、柳さん》
柳がゆっくりと画面の文字を追い終わると、微笑みと一緒に携帯を閉じた。