125キロの加速 ナツのオトメ5
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どうしよう……。
幸村さんがいなくなると、一人残された病室で何をしたらいいんだろう、とあたしは落ち着かずにいる。
自分が戻るまで部屋で自由にしていて、と幸村さんには言われたけど……。
それに、あれからなぜか立海の人からも連絡が来ない。
青学はどうなったんだろう。
河村先輩の試合がノーゲームになってから、何かあったんだろうか。
色々な考えが頭の中をぐるぐるしてしまい、ただ椅子に座ってソワソワしていても仕方がないので、窓辺に行き外を見た。
そこでこの部屋が道路側に面しているのを初めて知った。
ベビーカーを押して歩く若いお母さんが見えるな……と思った時、幸村さんを呼びに来た看護師さんがもう一度顔を覗かせてあたしに声をかけた。
「幸村くんの検査なんだけどね、今日は長くて半日がかりなのよ」
「え……」
半日!?
「だから、終わるのは夕方過ぎになると思うの」
看護師さんが気の毒そうにこちらを見たけど、そんなに長い時間待っていては幸村さんの迷惑になるかもしれないと思い、おいとますることを告げてそのまま病院を後にした。
幸村さんにはメールを入れて待っていられなかったことを謝ろう。
今は青学対氷帝戦の会場に戻ること。
あたしは急いで駅へと向かった。途中でさっき見かけたベビーカーのお母さんを追い抜いた。