125キロの加速 ナツのオトメ5
空欄の場合は夢小説設定になります
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『あっ、河村さんヤバくね!?』
「えっ……」
会場のざわめきと切原さんの緊迫した声が耳に入り、さっと緊張したのが自分でもわかった。
「赤也?」
どうしたのかと幸村さんが聞いてくれたけど、切原さんから返事がない。会場も何だか静かになってしまったみたいで凄く気になる。どうしたんだろう、河村先輩……。ヤバいって一体……。
「どうしたんだ? 赤也」
途絶えた音声に幸村さんも眉を寄せて、もう一度尋ねた。
『あ、すんません幸村部長。今のシングルス3っスけど、ノーゲームになりました』
「ノーゲーム!?」
ノーゲーム……ってなんだろう。試合がなくなったってことなんだろうか?
あたしは結果がわからず不安になり、携帯と幸村さんを交互に見た。
「どういう流れだったんだい?」
幸村さんはあたしの気持ちを汲むように、穏やかに切原さんに聞いてくれた。
『それはっスね……ちょっ! 丸井先輩、充電! 切れるっス!』
『えっ!? 嘘だろぃ! まだ保つはずだぜ!?』
『いやいや、マジ切れるって! わーっ!』
『わーっ!』
急かすように騒ぎ立てる電子音が止まると、病室の中も急に静かになった。